金融の膨張 8
実際に、信用のいわゆる無分別な膨張は、60年代におけるインフレと同じ役割を果たしました。
この両者(信用膨張とインフレ)の機能様式のちがいはわずかです。
貸し付けを認められたそれぞれの債務者は、インフレによって貸し付けを部分的に返済するだけで済みます。
安定した価格の状態のもとで未返済の信用が膨張するということは、資本主義がたえず供給に対する需要の先行を必要としているということをいくぶんなりとも明確に語り出しています。
供給の質は、供給の反応速度と反応方法とりわけ価格、によってあとから評価されます。
そのゆえに、インフレや債権者の「軽率な行動」が賛美されるのです。
持続的かつ長期的な成長をおこなうには、債務者の経済にかぎるのです。
そもそも債務者のいない金利生活者などありえないのですから。